医療機器の研究・開発を始めようとしたとき、最初に立ちはだかるのが「法規制」。 「そもそも医療機器って何?」という疑問に対して、この記事では医療機器の定義や関連する法規制の概要をわかりやすく整理します。

目次


医療機器とは?その定義と境界線

医療機器という言葉を聞いて、何を思い浮かべますか? 「手術器具」や「レントゲン装置」「ペースメーカー」など、病院で使われる専用の装置をイメージする方が多いかもしれません。 しかし実際には、体温計やコンタクトレンズ、さらには健康管理アプリと連携するウェアラブル端末まで、医療機器に該当する可能性があります。

医薬品と何が違うの?

まず、医薬品と医療機器は、目的は似ていても作用メカニズムが違います。

たとえば、血圧を下げる薬は医薬品ですが、血圧を測定する装置は医療機器です。

項目 医薬品 医療機器
主な作用 化学的・生物学的作用 機械的・物理的作用
使用目的 疾病の治療・予防 疾病の診断、治療、予防、代替、補助など
抗生物質、ワクチン 血糖測定器、CTスキャナ、人工関節

体外診断用医薬品と何が違うの?

「医療機器」と「体外診断用医薬品(いわゆるIVD)」はどちらも薬機法で規制されますが、目的と使い方が異なります。 混同されがちですが、実務上は明確に区別されており、申請区分や承認プロセス、表示の仕方なども違ってきます。以下に分かりやすくまとめてみます。

項目 体外診断用医薬品(IVD) 医療機器
主な目的 採取した検体(血液・尿など)から体外で情報を得る 診断・治療・予防などを身体に対して直接的に行う
使用対象 人体そのもの 血液、尿、組織などの検体
作用 化学反応・抗原抗体反応など 物理的・機械的作用
血糖測定試薬、PCR検査キット、妊娠検査薬、HbA1c試薬 血圧計、内視鏡、人工関節、CTスキャナ